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海外で人気の [ジャパンディ] で叶えるミニマルでナチュラルな暮らし

ここ数年、海外を中心に人気を集めているインテリアスタイルが、日本(Japan)と北欧(Scandinavia)をミックスさせたジャパンディ(Japandi)スタイルです。日本ではあまり知られていませんが、実は日本の暮らしに取り入れやすい特徴がたくさんあります。今回は、インテリアコーディネーターの山賀史子さんにジャパンディの魅力を教えていただきながら、コーディネートの取り入れ方をご紹介します。
山賀史子さん(インテリアコーディネーター)

横浜市生まれ。高校在学中にカナダのホームステイ先で、ライフスタイルに合わせた生活空間づくりを楽しむ様子に感銘を受け、短大で生活造形・インテリア学を学ぶ。浜松の設計事務所およびハウスメーカーで15年勤務したのち、フリーランスのインテリアコーディネーターとして活動を開始。2015年に自宅新築とともに「in F」イン・エフ として独立。一児の母。長く愛着を持って快適に過ごせるインテリアの提案を行っている。

ジャパンディって何?

居心地の良さを重視したミニマルな空間と、天然素材を使ったナチュラルなインテリアが魅力の「ジャパンディ」。北欧と日本のどのような特徴をミックスしたのでしょうか?

北欧スタイル

(写真1)

日本でもオシャレなインテリアとしてすっかり浸透した北欧スタイル。「スカンジナビアン・モダン」と称される北欧のデザインは、バウハウスの流れを汲むモダンで洗練されたデザインと、北欧の自然素材が生み出した心地良さが魅力です。
また北欧のインテリアには、長い冬を家の中で快適に過ごすために、自然を生活の中に取り入れ、日常を豊かに暮らすライフスタイルが反映されています。

日本の美意識

いっぽう、ジャパンディにおける日本(和)のインテリアとは、どのようなものなのでしょうか。
ジャパンディで語られる「日本らしさ」では、とりわけ「禅」の思想が反映された日本独自の美意識に注目が集まっているようです。無駄をそぎ落とした中に美しさを見出そうとする美意識や、不完全さのなかに心の充足を見出す「侘び・寂び」の精神、自然との調和、四季の移ろいを重んじた感性が欧米の人たちを惹きつけているのかもしれません。

北欧の機能的でシンプルなデザインと、静けさを讃えた和の美意識、そして両者が持つ自然を取り入れた心地よい生活スタイルから生まれたのが「ジャパンディ」です。

ジャパンディスタイルをつくるには

日本の建物や暮らしと相性の良いジャパンディスタイルは、今すぐ真似できるコーディネートがたくさんあります。ミニマルな暮らしを実現したい、落ち着いた大人の空間をつくりたい、天然素材に囲まれた安らぎを感じる空間で過ごしたい、という方はぜひチャレンジしてみてください。

ジャパンディの特徴1 天然素材

木、竹、麻、石、土などの天然素材は、ジャパンディらしさのひとつ。素材が引き立つシンプルなデザインや、自然への敬意が感じられるあたたかみのあるデザインを選びましょう。

(写真2)竹細工のトレイとひのき玉
(写真3)珪藻土のアクセントタイル / 陶連子(LIXIL)
(写真4)藤の座面のスツール/ト―ネット(THONET)

ジャパンディの特徴2 ニュートラルな色調

ファブリックもアースカラーで統一感を/ 枯山水の砂紋(箒目)をイメージしたクッションカバー

天然素材を使ったインテリアは、自然とニュートラルなアースカラーが中心になります。禅を意識したモノトーンと組み合わせて上品で落ち着きのある空間を演出しましょう。

(写真5)

ジャパンディの特徴3 心地よい明かり

冬が長く、家で過ごす時間が長い北欧では、柔らかな明かりの演出は必須アイテム。日本の行燈をイメ―ジした床置きのシンプルな間接照明で和のテイストをさりげなくプラスしてみましょう。

(写真6)行燈のような床置き間接照明
(写真7)グラデーションが美しいライト /  菅原工芸硝子

ジャパンディの特徴4 新しい発想で取り入れた日本の美

日本の工芸品の本来の意味や用途をあえて外して、プロダクトが持つ造形美を楽しむディスプレイはいかがですか。逆輸入で日本に紹介されているジャパンディならではの楽しみ方で、現代の暮らしと伝統文化を融合してみましょう。

(写真8)バンブー大扇子のウォールアート
(写真9)茶道の茶筅をインテリアに

ジャパンディの特徴5 「余白」を意識したミニマルな空間

(写真10)白い壁とモノトーンの小物で凛とした余白をつくる /〈Panthella Mini Table〉の照明と鉄の燭台

一見するとただの北欧インテリアでコーディネートされたように見えてしまうジャパンディ。それは「和」の取り入れ方が「美意識」という概念を中心にしているからかもしれません。19世紀後半にヨーロッパで流行したジャポニズムと違い、ことさら日本美術を飾る必要はありません。視線を低くした家具の配置や、余白を意識した空間、内と外を曖昧にとらえた空間などが、日本らしさとして表現できればいいのです。引き算に徹したミニマルな空間でジャパンディを完成させましょう。

(写真11)格子でゆるやかに仕切られた室内空間
(写真12)柔らかな光を届ける立体調光ロールスクリーン / hanari(ニチベイ)
(写真13)ロースタイルの家具で抜け感のあるくつろぎ空間を /プフのクッションスツールと籐のテーブル

日本の暮らしに合ったジャパンディ

 

現代の生活様式やインテリアにすっかり慣れ親しみ、伝統的な日本家屋の暮らしから離れてしまった多くの日本人にとって、日本の伝統工芸や季節の行事に合わせた室礼は、すっかり敷居が高くなってしまいました。そんな私たちにとって、ジャパンディのインテリアは、日本の美意識を現代の暮らしに取り入れるヒントがいっぱい。「こうでなければならない」という固定観念を横に置いて、自分らしくコーディネートする楽しさ、モダンと伝統を融合する面白さを教えてくれます。ぜひこの機会にジャパンディスタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか。

袋井可睡の杜 ブライト-S 33坪タイプ

今回ご紹介したジャパンディスタイルを体感できるのが、静岡県袋井市の袋井可睡の杜に誕生したモデルハウス袋井可睡の杜 ブライト-S 33坪タイプ

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リビングに面したウッドデッキと、玄関の土間収納とつながったタイルデッキ。2つのデッキスペースで、可睡の杜の豊かな自然が満喫できるモデルハウスです。
また、EV(電気自動車)と連携した『V2H』仕様を採用。EVの充電だけでなく、非常時にはEVに蓄えた電力を家庭用に活用できます。

in F(イン エフ) フリーランスインテリアコーディネーター 山賀史子
https://in-f.net/
instagram

業務内容
・個人邸、店舗、サロンインテリアコーディネート、ディスプレイ
・事業者向けオフィスインテリアコーディネート
・法人業務提携インテリアコーディネート

■ 写真提供(TOP画像、写真1~13)   :青木遥香 @aokiharucamera

 

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