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免疫力UP! カラダに優しい冬のレシピ【たらじゃが&キャロットゼリー】

冬本番をむかえ、ついつい鍋料理が多くなる今日このごろ。いつもの鍋食材を使って、あっという間にできる冬のあったかメニュー「たらじゃが」をご紹介します。たらの旨味がたっぷりのシンプルな一品は、年末年始のご馳走や風邪で弱った胃にもぴったりのヘルシーメニューです。浜松の三ケ日みかんを使ったキャロットゼリーと一緒にどうぞ。

大城美加さん(フードコーディネーター)

フードコーディネーター、製菓衛生師、ジュニア野菜ソムリエ、静岡県6次産業専門家。
お菓子の商品開発の仕事を経験後、パリのリッツエスコフィエで、パティスリーコース全過程修了しディプロマ取得。
2007年から食の教室「おいしいアトリエ」を主宰し、本格的なフランス菓子や子供向けお菓子教室、野菜教室を開講。また、飲食店舗のレシピ開発や食育講座の開催など、食をテーマに活動の場を広めている。浜松市在住、2児の母。

栄養満点!冬の魚 鱈(たら)

鍋ものに欠かせない鱈(たら)は、寒さが厳しくなるこれからの季節が脂が乗って一番おいしくなります。火を通しても身が硬くならず、淡白な味わいと身離れの良さが特徴です。臭みもなく、鍋もの以外にもグラタンやムニエルなど、色々なお料理を楽しめる食材です。

ダイエットにぴったりな低脂質・高タンパク質

鱈(たら)は、100グラムあたりの脂質がわずか0.2グラムの低脂質・高タンパク食材。消化が良いので、胃腸が弱っている方やご高齢の方、さらには離乳食にも最適な白身魚です。またタンパク質に含まれるアミノ酸には、胃腸を温めて血行を良くする働きがあることから、ダイエットに最適な魚と言われています。

免疫機能を促進させるアルギニンとビタミンD

アルギニン

空気が乾燥する冬は、細菌やウイルスから身を守るために、日ごろから「免疫力」を高めておきたいとろです。タンパク質は、体を守る免疫抗体の原料として使われていますが、中でも鱈に含まれるアルギニンと呼ばれる成分には、免疫細胞を活発化する作用があり、細菌やウイルスに対する抵抗力を高める働きがあるそうです。

ビタミンD

鱈はビタミンも豊富な魚です。ビタミンDには、免疫機能を調節する働きもあり、体内に侵入したウイルスや細菌などに対して過剰な免疫反応を抑制し、必要な免疫機能を促進します。

美容サポートや疲労回復にも

グルタチオン

肌荒れの原因のほどんどは水分とアミノ酸不足と言われるほど、美容面からも欠かせないアミノ酸。特に注目したいのは、鱈に多く含まれるグルタチオンと呼ばれる成分です。グルタチオンは、活性酸素を除去する抗酸化力が高く、美白やアンチエイジングにも効果があると言われています。

タウリン

栄養ドリンクでよく耳にするタウリンは、疲労回復に効果がある成分です。魚介類全般に多く含まれていますが、水によく溶けるため煮汁ごといただける調理がおすすめです。

たらじゃが(4人分)

たらじゃがは、切り身を使って気軽においしく食べられる魚料理として、我が家の冬の食卓に頻繁に登場します。アレンジもできますが、まずは潔く塩だけで味付けしたものをお試しください。脂肪分が少ない魚ですが、うまみ成分のグルタミン酸やイノシン酸が豊富なため、シンプルな味付けで十分おいしくいただけますよ。

材料

(4人分)

  • たら(生) 約200g
  • じゃがいも 中3個(約450g)
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 水 カップ1(200cc)
  • 塩 小さじ1/2
  • バター 10g(好みで調節)
  • こしょう 適宜
  • パセリのみじん切り 適宜

作り方

  1. たらの切り身は塩ひとつまみ(分量外)をふってから10分ほど置き、キッチンペーパーで水けをしっかり拭きましょう。このひと手間で、生臭さが取れ、身がぷりっとします。
  2. じゃがいもは厚め(6~8㎜)の半月切りにし、水にさらしてからざるに上げておきます。
  3. 鍋にオリーブオイルをいれて中火で熱し、たらの両面に焼き色がつくまで軽く焼きます。
  4. たらの上にじゃがいもを敷き詰め、カップ1の水を入れます。
  5. 塩小さじ1/2を入れたら蓋をして、じゃがいもが煮えるまで5~8分中火で煮ます。
  6. じゃがいもに火が通ったら、仕上げにバター、こしょう、パセリを散らします。

じゃがいもは厚めの半月切りにすると早く火が通ります。

大きな切り身のまま調理し、取り分ける時にしゃもじで切り分けて。

水加減は蒸し煮のように「ひたにた」で大丈夫。

仕上げのバターを多めに入れるとコクが増します。

キャロットゼリー(4人分)

人参、みかん、りんごを使ったビタミンたっぷりのキャロットゼリーは、美味しいだけでなく、食べるたびに「体に良さそう!」と思える一品。我が家では、サラダ替わりのおかずとしていただくこともあります。色鮮やかなゼリーは食欲をそそり、食物繊維たっぷりで食べ応えも充分です。寒天は常温で固まるので、冬の時期ならお料理の一番最初に作っておけば、食事の時間に間に合います。レモンはお好みですが、多めに絞るのがおすすめです。

材料

(4人分)

  • にんじん 100g
  • 水 150g
  • 砂糖 40g
  • 粉かんてん 4g
  • りんご 100g
  • みかん果汁 150g(3個から4個分)
  • レモン果汁 10g
  • レモンの輪切り(飾り用) 適宜

作り方

  1. にんじん、りんごはそれぞれすりおろし、みかんは果汁、レモン果汁をしぼっておきます。
    すりおろしたりんごは、みかん果汁、レモン果汁と合わせておきます。
  2. にんじんのすりおろし、水、砂糖、粉かんてんを鍋に入れ、へらで混ぜながら弱火で加熱します。
  3. 鍋がふつふつしてきてから2分加熱したら、火を止めます。
  4. りんごのすりおろしとみかん果汁、レモン果汁を加え、よく混ぜます。
  5. 容器に入れて冷まします。粗熱がとれたら冷蔵庫でさらに冷やします。
  6. レモンの輪切りを飾って出来上がり。レモン果汁を絞っていただくとさらにおいしいですよ。
みかんの果肉も果汁と一緒に入れて大丈夫です。

水分量が変わってしまうので、ぐつぐつ煮立たせるのはNGです。

ビタミンは熱に弱いので、火を止めてからりんご・みかん・レモンの果汁を入れましょう。

浜松の三ケ日みかん

日本でもトップクラスの日照量を誇る浜松市は、温州みかんの栽培が盛んな地域です。中でも、三ヶ日地区で生産される青島を主力品種とした「三ヶ日みかん」は、糖度が高くコクのある味わいのみかんとして全国的に有名です。

美味しいみかんの見分け方

  1. 果皮の色がオレンジ色
    太陽の光を浴びた果実ほど、色が濃くなります。
  2. なめらかの果皮
    油包が細かくて多い、なめらかな果皮のみかんは、果肉の粒もきめ細かく充実しています。
  3. かたちが平べったい
    扁平で平べったい形のみかんほど、酸味が少ないと言われています。
  4. ヘタも黄色いこと
    黄味がかったヘタは「完熟」のサイン。樹上で成熟した証です。
  5. ヘタの軸(切り口)が細い
    ヘタの軸が細いみかんは、樹上で下向きにぶら下がっていたみかんです。果実に糖分が溜まりやすく、おいしいと言われています。

注目の健康成分「β-クリプトキサンチン」

β-クリプトキサンチンは、みかんの色の素となる成分で、ガンや生活習慣病、骨粗しょう症の予防に効果があることが近年の研究で明らかになってきました。柑橘類の中でも温州みかんに特に多く含まれることから、三ケ日みかんは、生鮮食品としたはじめて「機能性表示食品」に認定されました。

旬の恵みを味方にして

体調を崩しやすい冬は、特に栄養面を考えて献立を考えてしまいます。だからといって、特別な食材を用意するわけではありません。栄養たっぷりの旬の恵みを味方にして、手軽でおいしい食事で体調を整えていきましょう。寒さが本格的になってきました。皆さまどうぞあたたかくお過ごしください。

大城美加 「おいしいアトリエ」
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