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エシカル消費って何?今日からはじめるエシカルな暮らし

近頃よく耳にする“SDGs”とともに、注目を集めている「エシカル消費」という言葉をご存じでしょうか?今回は、毎日のお買い物で、私たちにできることを考えながら、お買い物を楽しむ方法をご紹介します。
「エシカルって何?」「エシカル商品はどこで買えるの?」「なんだか難しそう。」いえいえ、そんな事はありませんし、皆さんもすでに実践しているかもしれません。
未来を変えるアクションとして、今日の買い物からすぐ実践できる “エシカルな暮らし”をはじめてみませんか?

未来のために私たちができること 「エシカル消費」って何?

そもそも、「エシカル消費」って何のことでしょう。最近よく耳にする“SDGs”という言葉と共に確認しておきましょう。

近頃よく聞く SDGs(エスディージーズ)

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年に国連で採択された持続可能な社会を実現するためのグローバルゴールのことです。具体的には、世界の未来を変えるために、貧困や飢餓、差別、気候変動、自然環境などの社会問題に対して17の目標を定めたものです。日本でも2020年7月にプラスチック製レジ袋の有料化が義務化されるなど、みんなで協力してこの大きな目標に取り組もうといった機運が高まっています。

エシカル消費は、SDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」に関わりのある社会アクションです。
気候変動や飢餓など、あまりにも壮大な目標に、私たち個人では何から手をつけていいかわからないと感じるかもしれませんが、12番目の目標は、身の回りでできること、すでに実践していることがありそうです。

「エシカル」の意味

“エシカル”とは、直訳すると “倫理的な”という意味の形容詞です。つまり、法的な縛りがなくても、多くの人が「正しい、公平だ」と思うことができる、良心から発生した社会的な規範のことを言います。近年では英語圏を中心に、人、地球環境、社会、地域などに配慮した考え方や行動のことを表すときに使います。

エシカル消費って何?

私たちは買い物をする時に、価格や品質、メーカー、パッケージデザインなど、さまざまな判断基準で商品を選びます。エシカル消費はその判断基準のひとつ。つまり、「人や環境、社会問題の解決につながる商品を選んで買う」という消費行動のことです。
また、「行動」ですので商品を選ぶだけはありません。エコバッグで買い物をする、宅配便の再配達をやめる、食べ残しをしない、というのも立派な「エシカル消費」と言えます。

■ 環境へ配慮した商品
アップサイクル商品 リサイクル品 リユース品 省エネ商品 自然エネルギー発電 脱・プラスチック商品 脱・使い捨て商品など

■ 人や社会へ配慮した商品
フェアトレード 食品ロス削減 障害者支援につながる商品 労働困窮者支援につながる商品 寄付金付き商品 オーガニック商品など

■ 地域に配慮した商品
被災地の復興支援商品 地元の農産物 伝統工芸品など

浜松で楽しむエシカルな暮らし

環境のため、社会のためと言っても、ショッピングは楽しみたいものですよね。日々のお買い物を楽しみながら、未来のためにできることがあるなら、今日からでも取り入れたい習慣です。今回は浜松で楽しめるエシカルな商品やお店をご紹介します。

エシカルな製品にはストーリーがあります。 <LOVER’S ROOM 植松本店>

「環境に配慮した製品には、作り手の思いが感じられる魅力的なものが多いんです。」(植松本店 店長:山本香織里さん)

国内外から遊び心溢れるプロダクトを集めたセレクトショップ<LOVER’S ROOM 植松本店>は、エシカル商品を専門に扱ったお店ではないものの、アップサイクル商品やエコグッズなど、環境に配慮した商品が多く並びます。

「私たちが大切にしているのは、プロダクトが生まれるまでのストーリーです。作り手の思いや商品の背景を伝えるのが私たちの仕事ですから、ストーリー性の高いエシカルな商品に惹かれるのかもしれません。
例えば、うちで開店当初から取り扱っているFREITAG(フライターグ)は、環境に配慮したアップサイクル商品として世界中で人気を誇るバッグブランドです。スイス人の兄弟が考案したバッグは、輸送用のトラックの幌や、車のシートベルト、自転車のチューブなどのリサイクル素材が使われています。耐久性に優れた素材と、アップサイクルならではの“一点モノ”のデザインが人気の秘密なんです。」

皮製品の端材をチップにして合成したリサイクルレザーを使った小物入れ<バカバリアンテ>。通常の皮製品より発色が良いのが魅力。
原料の51%が紙でできた何度でも使える<東京エコストロー>。携帯用のケースとお手入れブラシがセットになっています。

■ LOVER’S ROOM 植松本店 
〒430-0803 静岡県浜松市東区植松町1475-18 (TEL 053-463-0125)
営業時間/11:00~19:00 定休日/火曜

大切なのは、支援を継続すること。フェアトレード専門店<zakka+fairtrade 晴天>

「フェアトレード製品の特徴は生産者の顔が見えること。自分が口にするものや着る服が、どこの国のどんな人たちの手によって作られたものかを知ることができます」(店主:三室千菜美さん)

フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す取り組みのこと。
2019年4月にオープンした<zakka+fairtrade 晴天>は、浜松市内で唯一のフェアトレード専門店。小さなお店には、コーヒーやチョコレート、紅茶といった食料品のほか、オーガニックコットンの衣類や小物が揃います。

「一般的なコットンには大量の農薬を使用しているものがあり、生産者の健康や環境に深刻な影響を与えていることが問題になっています。フェアトレードの製品は、生産者の生活環境や健康を守る観点から、オーガニックで育てた作物から丁寧に作られたものがほとんど。そのため、買う側にとっても安心・安全で長く使えるもの、着心地が良いものに出会えるのも魅力です。」

2017年にフェアトレードタウンに認定された浜松市では、市民や行政、事業者が一体となってフェアトレードの普及に努めています。フェアトレードは継続して支援することが大切。まずはコーヒーや紅茶、チョコレートなど、日常でいただく嗜好品からはじめてみてはいかがでしょうか?

フェアトレードのチョコレートは、デザインがおしゃれなものが多いので、バレンタインチョコにもぴったり。
ホームレスの自立を応援する雑誌「BIG ISSUE」。店頭や定期購読で購入できます。

■ zakka+fairtrade 晴天 
〒431-3122 静岡県浜松市東区有玉南町2350-4 (TEL 053-488-7788)
営業時間/10:00~15:00(土曜は16:00まで) 定休日/日曜・月曜(不定休あり)
※4月以降は営業時間が変わります(金曜以外は10時~17時)
■ はままつフェアトレードタウン・ネットワーク http://h-fairtrade.net/

新しいリユースのカタチ。 リアンディの<旅するフック>と<旅するブック>

 

「着れなくなった洋服を捨てるのではなく、もう一度蘇らせて必要な人の元へ届いて欲しいと思っています。」(リアンディ:石塚未来さん)

<旅するフック>と<旅するブック>を運営しているのは、浜松市西区雄踏町に昨年3月オープンした<リアンディ>。
カフェのほか、BBQやグランピングのような体験が行えるアウトドアラウンジや、クッキングスタジオなどをレンタルできる複合施設です。遊びに訪れるのはもちろん、施設を利用して自分でショップやワークショップなどを開くこともできます。

「<旅するフック>は、クリーニング店の専門技術で、古着屋さんでは取り除けない匂いや汚れを綺麗に落として蘇らせた服「洗着」を、<ご持参いただいた服+500円>で交換できる新しいリユースのシステムです。子ども服は何度も着ないうちにサイズアウトしてしまうことが多いので、皆さんが持ってきてくださる服も、とても綺麗な服が多いんですよ。
<旅するブック>は不要になった本1冊につき1冊の本と交換することができるみんなの図書館です。週末には沢山の本が持ち込まれ、皆さん思い思いに読書を楽しんでいらっしゃいます」

「洗着」は、“衣類ロスをなくしたい”という思いで、浜松白洋舎さんが始めた社会貢献活動です。対象は60㎝〜160㎝の子ども服です。
施設内は、ドリンク1杯の注文で、自由に利用することができます。また、週末は様々な飲食店やお店屋さんとコラボレーションしています。

■ (R)E AND Y.(リアンディ)
〒431-0101 静岡県浜松市西区雄踏町山崎6265-1(TEL:053-489-8000)
営業時間/平日 11:00-16:00、土日祝 11:00-17:00
定休日/水曜

プロじゃないからこそ、素材も製法もこだわっています。<しまうま倶楽部>

「厳選素材を贅沢に使った、手作りならではの本物の風味をお楽しみください。」(根洗作業所 施設長:平野貞裕さん)

根洗作業所は、知的なハンディキャップを持つ仲間たちが、働くことを通じて社会参加するための福祉作業所です。ここでは、オリジナルブランド<しまうま倶楽部>のお菓子作りのほか、下請け作業などの仕事に取り組んでおり、作業所の収入が仲間たちの生活を支える賃金となっています。こちらの作業所で作られたクッキーやパウンドケーキは、浜松市役所をはじめ、県内のスーパーなど約40か所で販売されています。

「平成7年にはじめた<しまうま倶楽部>のクッキーは、職員が浜松市内の老舗の洋菓子店に弟子入りして学んだ製造方法を、今も当時まま頑なに守って作られています。7種類のクッキーからスタートし、今ではクッキーが40種類、パウンドケーキは20種類になりました。私たちは残念ながらプロではありません。だからこそ、素材にはこだわり、ひとつひとつ丁寧に、真面目に焼き上げています。」

市販のクッキーでは真似できないほど、バターをたっぷり使用したしまうまクッキー。風味豊かな味わいはお値段以上と人気です。
仲間の個性や得意分野に合わせて作業を割り振り、創業当時からの製法を厳格に守ってひとつひとつ手作りしています。

■根洗作業所<しまうま倶楽部>
〒433-8108 浜松市北区根洗町1117番1(TEL:053-436-5529/FAX:053-436-5746)
社会福祉法人 ひかりの園ホームページ https://www.hikarinosono.or.jp/
<しまうま倶楽部>取扱店 PDFファイル

ふじのくに福産品WEBカタログ
静岡県内の障がいのある人による製品やサービスを紹介するページです

大切なのは、想像力。

エシカル消費で大切なことは、想像するちから。遠い先の未来の地球の姿や、買ったものが作られた工程、捨てた物の行きつく先。実際に目にすることができなくても、ひとつひとつに思いを巡らせることによって、今日から手に取る商品が変わっていくのかもしれません。

 

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